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2008年1月10日 (木)

天道は是か非か

八方塞がりな事態に直面したとき、必ず思い出すようにしている言葉だ。
「私が悪いわけじゃない。正しいはずの天道とやらだって、実際には正しいのかどうなのかわかったもんじゃない」
そう思えば、多少は気が休まる。

『史記』列伝の第一、伯夷伝に出てくる言葉だが、弟に国を譲って出奔した伯夷・叔斉という兄弟が、主君を討った周の国の穀物を食べて生きることをよしとせず山中に隠れ住み、薇ばかり食べてやがて餓死するという、それ自体が教訓の集大成みたいなこの伝は、名言名句の宝庫である『史記』の中でも些か異質だ。春秋時代よりずっと大昔、実在したかどうかも疑わしい人物なので仕方ないのだろうが、エピソードが少なく、大半が太史公(司馬遷)の述懐である。そして、この兄弟の名を世に知らしめたのが孔子だというのだから、教訓くさく感じるのも道理だろう。
とまれ、義を貫いた兄弟は惨めに餓死したというのに、人を殺して金品を奪い、放埒の限りを尽くした悪党が天寿を全うする。天道は是か非か。中国文学科の最初の必修の書であった『論語』は即座に挫折したが、『史記』は最も学びたい書物だった。結局学校ではなにも学ばず、その後必要に迫られて読むことになったのだが・・・・。

本日のエアチェック。「斉藤さん」。これもマンガ原作らしいが、マンガ読んだことがないのでなんとも。観月ありさには凛とした美しさがあるし、彼女が、身のまわりに蔓延る不正を一刀両断していく話ならさぞや痛快であろう、と期待していたのだが、第1話を見る限り、なんだか消化不良気味。「斉藤さん」の正義感が空回りして、周囲との軋轢を深めるばかりなのがどうにも息苦しい。とりわけ、実際に子供の顔に火傷を負わせた歩き煙草男になんの罰も下らず、彼に突き飛ばされた「斉藤さん」が怪我しただけだったのには驚いた。自分の子供を傷つけられて文句も言えず、逆に「ごめんなさい」と謝っている母親にもあきれたが。この先なんらかのカタルシスが用意されているのだろうか。用意されているとしても、それがドラマの終盤近くで、毎回この調子が続くとしたら、厳しいな。できれば、「働きマン」みたいな溌溂としたドラマを見せてほしいんだが。

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